まだ日本語になっていない優れた仏教書を、参加者とともに原書から読み進める会です。
書物ごとに読書会があり、それぞれオンライン(Zoom)で開催しております。ご参加の方には、原書をご自身でご購入いただいております。
読書会では、それぞれが原書をお手元に置き、代表がその場で訳しながら解説してまいります。
翻訳の許しをいただいている書物については、訳文をご用意し、ご参加の方にご覧いただいております。いまは『コンカ活仏伝』『第十四世ダライラマ法王による密教解説』『仏教の禅定』の三冊です。そのほかの書物については、訳文のご用意はございません。
読み進めている書物
『光明の加持の味』は書籍になりました

『光明の加持の味』
チュン・トゥルク・リンポーチェ 著 川﨑清嗣 訳
当センターの師、チュン・トゥルク・リンポーチェのご著書です。当センターがもっとも大切にしている一冊で、仏教入門セミナーでも用いております。
すでに書籍として完成しましたので、読書会は当面は行いません。どうぞ書籍でお読みください。Amazonでのご案内のページを、鋭意準備中です。
二 Sky Dharma

Sky Dharma: The Foundations of the Namchö Treasure Teachings
Karma Chagme/Rigdzin Kunzang Sherab 著 Judith Amtzis/Khenpo Sonam Tsewang 訳
Snow Lion(Shambhala Publications) 2022年 528頁 ISBN 978-1-55939-504-5
ニンマ派ペイユル(白玉)法統の根本文献二篇を一巻にまとめた書です。
前半は、カルマ・チャクメによるテルトン・ミンギュル・ドルジェ(一六四五〜一六六七)の伝記。七歳で見出された神童が、十三歳からの三年の閉関のなかで、観音菩薩やパドマサンバヴァの浄相を通じて「ナムチュウ(天法)」の教えを感得した経緯が語られます。
後半は、その主弟子でありペイユル初代座主であったリクジン・クンサン・シェーラプによる、ナムチュウのゴンドゥ(前行)の注釈です。帰依・発菩提心・曼荼羅供養・金剛薩埵・グルヨーガという不共のゴンドゥ(前行)を説き、本格的な修行に入る前の基礎を固めます。
三 加持の大海

An Ocean of Blessings: Heart Teachings of Drubwang Penor Rinpoche
ペノル・リンポーチェ(一九三二〜二〇〇九)著 Ani Jinba Palmo 編訳 ゾンサル・ケンツェ・リンポチェ 序
Snow Lion(Shambhala Publications) 2017年 184頁 ISBN 978-1-55939-469-7
二十世紀ニンマ派を代表する大成就者であり、南インドのナムドゥルリン僧院を再建されたペノル・リンポーチェ猊下の、英訳としては初のまとまった教誡集です。
金剛乗の修行者に向けた、基礎でありながら核心を突く口訣が収められています。慈愛・正念・簡素——真の瑜伽行者となるために欠かせないこの三つを、猊下は繰り返し説かれます。
四 功徳蔵(ヨンテンゾウ)


Treasury of Precious Qualities
Book One: Sutra Teachings(改訂版・2010年・576頁・ISBN 978-1-59030-711-3)
Book Two: Vajrayana and the Great Perfection(2013年・544頁・ISBN 978-1-61180-099-9)
ジクメ・リンパ(一七三〇〜一七九八)著 カンギュル・リンポチェ 註 Padmakara Translation Group 訳 ダライ・ラマ法王十四世 序 Shambhala Publications
ニンマ派の九乗の体系に沿って、仏道の全体を段階を追って示す綱要書です。本課程の骨格と、よく響き合う書物です。
Book One は顕教の部分を扱い、無常・業・戒から、声聞乗の四聖諦・十二縁起、大乗の菩提心・六波羅密へと進みます。
Book Two は密教の部分を扱い、伝承・灌頂・生起次第と究竟次第を論じたうえで、ニンマ派が一切の乗の頂点とみなすゾクチェンを「基・道・果」の枠組みで示します。
根本頌は高度に詩的なため、カンギュル・リンポチェの註釈が欠かせません。
五 完全なる我が師の教えのガイド

A Guide to The Words of My Perfect Teacher
ケンポ・ガワン・ペルサン(ケンポ・ンガクチュン、一八七九〜一九四一)著 Padmakara Translation Group 訳
Shambhala Publications 2004年 336頁 ISBN 978-1-59030-073-2
パトゥル・リンポチェの名著『クンサン・ラメィ・シェルン(完全なる我が師の教え)』に対する、ニンマ派の碩学ケンポ・ンガクチュンによる章ごとの注釈書です。
ロンチェン・ニンティク法統のゴンドゥ(前行)を、修行と学問の両面から読み解くための背景を与えてくれます。師のはたらき、道の段階、三宝、中観思想について、新たな視点が示されます。ニンマ派に限らず、四大宗派に共通する予備の修行に取り組む方に向けられた書です。
六 仏教の禅定 —— 仏教十五乗の瞑想法

Buddhist Meditation: Systematic and Practical
陳健民(ちんけんみん、Yogi C. M. Chen、一九〇六〜一九八七)述 カンティパーロ比丘 筆録
一九六七年 初版(インド・カリンポン)/中国語版『佛教禪定』宗教文化出版社 1997年 457頁
三十七人の師に就き、顕教・密教・南伝の各伝統を学ばれた在家の瑜伽士・陳健民が、ヒマラヤ山麓の庵で英国人比丘に口述し、筆録させた禅定の体系書です。
小乗・大乗・金剛乗それぞれの止観を、一つながりの体系として配列します。五停心観から九住心、空性観、六波羅密、菩提心の五段階、そしてタントラの生起・究竟次第までを、順を追って示します。
特徴は二つあります。先へ進む前に必ず小乗の基礎(出離)を固めよと繰り返し説くこと。そして、二十八年に及ぶご自身の修行体験に基づき、修行中の障礙や「偽りの証悟」の見分け方まで扱っていることです。
七 蔵密臨終宝典 —— 死の教えの実際


『藏密臨終寶典:藏傳佛教30則還陽實證暨投生淨土指南』
東杜法王(トゥルク・トンドゥプ)著 金吉祥女 訳 眾生文化(台湾) 2015年 ISBN 978-986-6091-37-7
※英語版『Peaceful Death, Joyful Rebirth』(Shambhala)も併せて参照しながら読み進めています
チベット仏教の臨終・死・中有(バルド)の教えを扱う、実践的な手引書です。
チベットの「還陽者(デーロク)」——死んで甦った人々——三十則の体験談を収め、死後に何が起こるのかを具体的に示します。そのうえで、臨終の備え、中有での経験、浄土への往生の教えを、教理と実践の両面から整理しています。
自分自身のためにも、看取る側にとっても使える手引きとして編まれています。
八 高僧伝 カギュ派活仏 —— 貢噶活佛(コンカ活仏伝)

『貢噶活佛』 王德生 著 云南民族出版社 ISBN 978-7-5367-3378-7
二十世紀、漢民族圏にチベット仏教を伝えたカギュ派の高僧・貢噶活佛(一八九三〜一九五七)の伝記です。ヤンティナクポの伝承を受けられた活仏は、涅槃に入られる際に虹の体となられました。そのご法体の保存記までが収められています。
誕生と活佛としての認定、坐床、デルゲおよびチベット本土での求学、閉関、雪山での苦行、漢地での弘法、そしてチベット地域での学校設立まで、その生涯をたどります。
この書物の読書会は終了いたしました。日本語訳は仕上がり、間もなく出版の予定です。出版ののち、Amazon でのご購入の入口をこちらに設けます。
九 高僧伝 ニンマ派活仏 —— 諾那活佛(ノーナー活仏伝)

『先驅 —— 憶普佑法師諾那呼圖克圖』
陳聲漢 編著 中央民族大学出版社(北京) 2016年 ISBN 978-7-5660-1262-3
ニンマ派の活仏・諾那呼圖克圖(一八六五〜一九三六)の生涯を記念する伝記・回想文集です。書名の「普佑法師」は、諾那呼圖克圖に贈られた名号です。
チベット・チャムド(昌都)のご出身で、三歳で活佛と認定されました。のちにラサに幽閉され、一九二三年に脱出して漢地に入られます。上海・南京・四川などで多くの方に灌頂を授けられた、漢地にチベット密教を弘めた最初期の高僧です。一九三六年、カンゼ(甘孜)にて涅槃に入られました。そののち、心臓が不壊のまま残るという、心臓の舎利が現れました。
十 第十四世ダライラマ法王による密教解説

『達賴喇嘛介紹密咒金剛乘』
ダライ・ラマ法王十四世 教授 蔣揚仁欽 口訳 見悲青增格西 校閲
雪域出版社(台北) 2020年 246頁 ISBN 978-986-9834-15-5(「達賴喇嘛文集」第十八冊)
二〇〇五年から二〇一九年までの十七回の法会における、法王のゴンドゥ(前行)教授と談話を編んだ一冊です。
「密咒金剛乗の見解の紹介」と「修行の指導」という二つの観点から構成され、事部(クリヤタントラ)の観音の修法を通じて、金剛乗の修し方が説かれます。
十一 金剛乗事件簿

『金剛乘事件簿:民國密宗年鑑(1911-1992)』
巴麥欽哲仁波切(黃英傑 博士)編著 商周出版 2019年 ISBN 978-986-477-670-2
一九一一年から一九九二年まで、チベット密教が漢地に伝わっていった過程を、年代順に編んだ年鑑です。
蒙蔵仏教と漢地をめぐる活動と出来事が時系列で記録されており、「密法東来」の歴史的な瞬間を追うことができます。中国語圏でも珍しい一次史料を集めた資料集です。
これから読む予定の書物
菩提心の修行(訳了)

『菩提心の修行』
ケンチェン・ツェワン・ギャツォ・リンポーチェ 著
ニンマ派ペイユル(白玉)法統に伝わる、菩提心の修行の書です。著者ご本人から日本語訳を託されたもので、訳はすでに仕上がっております。始める時期は、まだ決まっておりません。決まりしだいお知らせいたします。
The Practice of Dzogchen(予告)

The Practice of Dzogchen
ロンチェン・ラプジャム 著 トゥルク・トンドゥップ・リンポーチェ 訳・解説
十四世紀の大学匠ロンチェン・ラプジャムのゾクチェンの著作を、トゥルク・トンドゥップ・リンポーチェが選び、訳と解説を添えた書です。読書会で取り上げる予定です。日程は決まりしだいお知らせいたします。
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